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高齢者虐待をしない・させないための心構え

1 高齢者虐待とは

「高齢者虐待」と聞いて、どのような場面を思い浮かべられるでしょうか。高齢者に対して暴力をふるうことは容易に想像がつくとは思いますが、それだけではありません。今回は、高齢者虐待をしない・させないために、まず、どのような行為が「高齢者虐待」であるかについて説明いたします。

2 高齢者虐待の類型と内容

高齢者虐待は、法律で5つの類型があると定められています。その5つとは、①身体的虐待、②心理的虐待、③介護の放棄・放任、④性的虐待そして⑤経済的虐待です。
類型内容
①身体的虐待 身体に対して攻撃を加えることですが、高齢者に対して暴力をふるうことだけでなく、食事の介助の際に食事を無理矢理口に押し込むことや、無理に引きずって移動させたりする場合も含みます。
②心理的虐待 高齢者を怒鳴ったり、老化現象を笑ったり、家族との団らんから排除したりする等、高齢者の尊厳を害したり、高齢者の心に傷を負わせる行為のことを言います。
③介護の放棄・放任 高齢者に水分や食事を十分に与えない、お風呂に入れさせない、不衛生な環境に放置する、必要な医療を受けさせない等、高齢者が安全に生活していくうえで必要な介護を行わないことを言います。
④性的虐待 性的行為を強要することはもちろんのこと、性的な写真や動画を見せてきたり、人前で排泄行為をさせることも含みます。
⑤経済的虐待 高齢者の年金や貯金を高齢者本人に無断で使用したり、高齢者に対して日常生活に必要なお金を渡さない場合のことを言います。例えば、高齢者である親の年金を頼りに生活している子どもらが、その年金を高齢者本人のために費やすのではなく、自分の生活や嗜好品のために費やしてしまうというケースがよく見られます。
このように、「高齢者虐待」とされる行為は多岐にわたっておりますが、「高齢者虐待」であると判断する際には、本人たちの考えや気持ちは関係ありません。
虐待をしていると思われる人が「虐待とは思っていなかった。しつけのつもりであった。」等と弁明をしたり、その反対に虐待行為を受けている高齢者側が「自分が悪いから仕方ない」と説明されたりすることがありますが、当事者同士がそのような考えや気持ちであったとしても、虐待行為であることに変わりはありません。

3 虐待ではないか?と思ったとき

では、虐待と思われる行為を発見した場合はどうすべきでしょうか?
法律では、「高齢者虐待」を防止・解消する責任を負っているのは、その高齢者が居住している市町村であるとされています。
そして、法律は、国民に対し、虐待と思われる行為を発見した場合には、市町村の担当窓口へと通報する義務を定めています。したがいまして、虐待と思われる行為を発見した場合にまず行うべきことは、市町村の担当窓口へ通報をすることになります。
通報をしても、通報を受けた市町村は、通報者が誰であるのかについて外部に漏らしてはならない義務を負っていますので、その点はご安心ください。 通報後は、通報を受けた市町村の担当者が、通報内容を基に事実の確認を行い、高齢者の安全確保や財産保護のための措置等を行っていくことになります。

4 虐待防止のためにできること

(1)自分が虐待をしないために

・どのような行為が「高齢者虐待」とされているのかについて理解しておくことが重要です。
・虐待の原因は一様ではなく様々です。原因としては、介護疲れやストレス等の介護への負担の大きさ、認知症への無理解、借金などの経済的理由等が挙げられますが、それらを防ぐためには、高齢者の生活に関する悩みや問題を自分一人で抱え込まずに、適切な介護サービスを利用する等して福祉の専門職の力を借りたり、弁護士等に債務整理(破産を含む)の手続きを依頼して借金を整理したりする等、周囲に相談して助けを借りることで、早め早めに悩みや問題を処理していくことが必要です。

(2)虐待をさせないために

・虐待が疑われるサインを覚えておいて、そのサインに早く気付いて通報などの対応を速やかに行うことが必要です。
【虐待が疑われるサインとして代表的なもの】
□高齢者本人から「怒られる」「帰りたくない」等の発言がある
□身体にアザや傷がある
□無気力である
□おびえた表情が見られる
□家族がいる場面といない場面とで態度が異なる
□急に体重が減少している
□身体から異臭がし、いつも同じ服を着ている
□「お金が自由に使えない」等の発言が聞かれる
□公共料金や介護サービス費用の滞納が続いている 等
これらのサインを見逃すことなく、虐待ではないかと不審に思ったら、速やかにお住まいの市町村の担当窓口や地域包括支援センターに相談・通報していただきますよう、お願いいたします。
各事業所お問い合わせ先
  • 延岡市高齢者福祉協会 0982-21-6675 0982-21-6683
  • 北老人福祉センター 0982-21-6673
  • 南老人福祉センター 0982-21-2825
  • 笑む笑むサービス 0982-21-8510 0982-21-6683
  • 岡富デイサービス 0982-21-8570 0982-21-8579
  • 笑む笑む会ホームヘルプサービス 0982-21-8571 0982-21-8579
  • 笑む笑む会居宅介護支援事業所 0982-21-8610 0982-21-8617
  • 延岡市岡富地域包括支援センター 0982-21-8568 0982-21-1100
  • 延岡・西臼杵権利擁護センター 0982-20-4515 0982-20-4517
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